けい’s diary

以前米国に駐在し、現在中国在住の金融系サラリーマンの雑記帳です。

【新型肺炎】中国ではピークは過ぎたのか?

今回も新型コロナウイルスに関する内容です。

日本では日々感染者が増えており、いつがピークになるのか分からない状況です。

一方中国ではどうでしょうか。公開情報を基に調べてみたいと思います。

 

中国では各種情報がデータ化されており(データの信用性は別の話)、また様々な情報がリンクして活用されています。米国在住時も、アメリカ人は本当にデータが好きだなー、と思っていましたが、中国も同じです。データの収集、収集という点において、むしろ日本が遅れているだけかも?と最近は感じています。

個人情報に対する意識の違いが背景にあると思いますが、特に中国では、ありとあらゆる情報、サービスが紐づいているという印象です。

新型肺炎関連でいえば、自分の乗った飛行機、バス、電車に感染者がいたのか、簡単に調べられるサービスや、居住区毎の新規感染者数等が一目で確認できるサービスもあります。それだけ感染経路の特定が徹底出来ているということでもあります。

 

さて、今回のテーマに戻ります。中国は感染のピークを過ぎたと考えて良いのか?というテーマです。

 

以下は国家衛生健康委員会のホームページです。

http://www.nhc.gov.cn/xcs/yqtb/list_gzbd.shtml

毎日状況がアップロードされており、毎日新規の発生状況がアップロードされています。ただし、感染者の推移を確認するには不便です。

 

そこで、以下の石墨文档というクラウド型文書作成ツール等を提供している企業のデータベースを使用して、推移を追ってみました。

https://shimo.im/sheets/tyWrrrqppYVwQtCW/oURp4

報道情報をもとに各都市のデータが集計され、日夜更新されています。

 

1.湖北省 

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湖北省

まずは武漢を含む湖北省です。

新規感染者数は落ち着きつつあるようです。少なくとも増加傾向ではありません。

2月13日に新規感染者が急増しています。どうして急増したのでしょうか?2月13日は件数のカウント方法が変わった(画像スキャンで確認された症例も追加)タイミングです。湖北省武漢のトップが交代したタイミングでもあります。トップが代わるタイミングはいろいろなものが整理、清算されるタイミングでもありますよね。

2月以降のデータを抜粋しました。感染者、治癒者、死亡者の新規および累計数です。

 

2.湖北省以外

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湖北省以外

湖北省以外の都市はどうでしょうか。

日系企業、日本人在住者が多い、北京、上海、広東省の状況です。

同様に2月以降のデータ抜粋です。

 

新規感染者数を見る限り、明らかに下降傾向にあるのがわかります。

上海に至っては、5件以下の日も増えており、19日は0件になっています。

 

これらの都市については、既に感染している人の数は多く、感染者との接触リスクはあるものの、外出制限や、体温測定(マンション、商店入る際に毎回等)、在宅勤務、集客イベントの中止等が徹底されていることにより、相対的に日本より感染リスクが低い可能性もあります。

 

<感染状況>

感染状況という観点では、人口等も考慮しないといけません。武漢が1,000万人都市であることに驚いた方も多いと思いますが、上海市は2,500万、北京市は2,000万と言われており、東京都より遥かに大きな都市です。

 

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湖北省以外

 

感染状況については、外務省の資料が分かりやすく纏まっています。

https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory.html(外務省HP)

上で紹介した都市における一万人当たりの感染者数は以下のとおりです。

湖北省を除く都市では、10万人に1~2人という状況です。

 

ピークは過ぎたと言っても良いのではないかと思います。中国での感染者が減れば、海外から持ち込まれるリスクは減少するわけですから、その意味でも、水際対策から、国内での感染拡大の防止、感染した場合の医療体制の整備に注力するフェーズに入ったと言えます。

個人にできることは限られますが、手洗い、うがいから、一つ一つ対応していきましょう。


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